アドラーに関する本はたくさん読みましたが、オーディブルで見かけたので久々に聞いてみました。
ダメダメ営業マンのリョウが、上司のドラさんが出す12の宿題を実行していくと、どんどん仕事が楽しくなっていって、結果も出るようになっていく。主人公の成長物語に笑ったり、共感したりしながら、職場の対人関係の悩みが解決し、仕事で結果を出す方法も手に入る、実用エンターテインメント小説といった感じです。
上司ドラさんのキャラクターがとても良い感じです。ドラえもんのような風貌なのに、その名前の由来は、「アドラー」からとった「ドラ」だという。
アドラーといえばすぐ思いつくのは「すべての悩みは人間関係」ですが、本書で思い出したことは「共同体感覚」です。
アドラー心理学における「共同体感覚」とは、他者と協力して生きていくために必要な視点です。自己中心的な考えを捨て、他者とのつながりを大切にすることで、幸福を感じることができる感覚です。
共同体感覚を身につけることで、利己と利他の両方を兼ね備えるのではなく、どちらも退けることが目指されます。共同体感覚の条件としては、「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」の3つある。
ありのままの自分を認めることができる(自己受容)
周囲の他者を信頼する(他者信頼)
自己を犠牲にすることなく、他者に貢献する(他者貢献)
アドラーは、人間は弱く生まれたため、協力することを覚えたと説いています。そのため、共同体のメンバーとして、自分の居場所があり、役割がある感覚を持つことが大切だと考えていました
「自分でやった方が早いので他人に任せなかった仕事」は私はもちろん、皆さんにも経験があることでしょう。それでは進展はしないので「他者信頼」をすることをこれからは意識しようと思います。
2月15冊目_2025年26冊目