本書は先月、仙台育英の須江監督のお話を聞く機会を得たので、ハナシを聞く前に予習しておこうかと思い「仙台育英日本一からの招待 幸福度の高いチームづくり / 須江航」と「伝わる言葉。 失敗から学んだ言葉たち / 須江航」に加え、前任の佐々木監督との対談が載っていたので手にとってみました。
勝利と教育のどちらも追い求める指導者13名の「いまどき世代への指導法」とは。時代背景とともに指導方法も移り変わり「根性」「理不尽」「忍耐」「スパルタ」といった言葉よりも「自主性」「主体性」「自立」などの言葉がよく使われシフトしてきた。
ただ、一方で「厳しい指導ができなくなった」「最近の子は我慢強さがない」「打たれ弱い」という悩みを抱えている指導者も多いという。「ゆとり世代」「スマホ世代」「さとり世代」などさまざまな呼び方をされる、いまどきの高校生の青春と最前線で接している指導者のエピソードがたくさん紹介されていました。
高校野球の指導者だけではなく、北海道日本ハムファイターズの本村幸雄 選手教育ディレクターが大谷翔平をこんな言葉で称賛していた。
大谷はプレーヤーとして一流ですが、考え方も一流です。自分でやると決めたことを、必ず実行できる。どんなに忙しかったとしても、やることをしっかりとやる。タイムマネジメントのうまさを感じます。周りが何をしていようとも、流されることはありません。表現を変えれば、「自己管理能力」がものすごく高いですね。ですから、二刀流であれだけの結果が出るのは当然だと思います。
先日の須江監督も講演のあと大谷翔平のことを質問されて、日ハムの新人時代から自分や先輩にまでも厳しかったというようなハナシをしていたのを思い出した。笑
おわりにで、著者は監督たちの金言を紹介していたので、せっかくなのでメモしておこうと思います。(笑)
「コピーではなく、クリエイトする力が重要」(日本ハム・大渕隆スカウトディレクター)
「勝ちを目指すことが教育につながる」(明徳義塾・馬淵史郎監督)
「自己責任と仲間意識を植え付ける」(浦和学院・森士監督)
「組織の前に立って走る」(明石商・狭間善徳監督)
「自分以外の人にどれだけ時間を費やせるか」(向上・平田隆康監督)
若者に限らず、いまどき世代の力を引き出すための金言だと思うので、心に留めておこうと思います。(笑)
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