世の中は毎日、たくさんのニュースであふれている。経済、政治、国際、スキャンダル、分野はいろいろあるが、一番目にするのは事件や事故に関連するニュースだろうか。
本書は事件記者だった著者の様々な経験や、印象的なエピソードなど、たくさん紹介されています。
「警察は認否を明らかにしていません」「大がかりな捜索」「命に別条ありません」「被害者と連絡が取れない」「捜査関係者によると」「意識はしっかりしているが重症」など、ニュースや記事でよく耳にする言葉の本質をとても理解することが出来ました。
新聞記者の内情を伝えるうえで「クライマーズハイ/横山秀夫」をとても引用していました。
横山秀夫氏が上毛新聞社の記者時代に遭遇した日本航空123便墜落事故を題材とした、群馬県の架空の地方新聞社を舞台に未曽有の大事故を取材する新聞記者とそれを取りまとめるデスクの奮闘を描いた作品です。
現場取材、記事の扱いについてのそれぞれの記者の思い、記事の割り付けといった編集部門など、とても詳細に綴られています。日航123便の本をたくさん読んでいたとき、友人に勧められ読みました。(笑)
著者は元産経新聞記者です。事件記者と警察の関係、人権重視の報道姿勢、被害者の写真掲載意義など、時代の変化も含めさまざま紹介していました。ここ30年で変わった報道と、ネットの普及による新聞の衰退化など。そんなことをとても理解できた本書でありました。
10月21冊目_2024年197冊目