台湾はなぜ親日なのか / 田代正廣

本書はこんな言葉から始まる。

台湾は、一度訪ねればまた行きたくなると思うほど好印象を与えてくれる場所だ。ひょっとして、私が日本人だから温かく迎えてくれるのかなと勝手に思ってしまうほど台湾人は優しい。ところで、なぜ台湾は、日本に対してこれほどの好意を寄せてくれるのであろうか? 日本統治時代が良かったからとか、台湾とはアニメや日本文化を通じて広い交流があるからという見方もあるが、それだけでは納得できなかった。そこで、戒厳令下の台湾に駐在経験のある私自身が、日本統治時代のことから現在の台湾人の若者の心まで、その核心に迫りたいと思う。この本を読めば、「台湾はなぜ親日なのか」、その理由をきっとわかっていただけるだろう。

台湾と日本の歴史的なつながりについて、5年間台湾に駐在していた著者が自身の経験や資料を元に「戒厳令下の中華民国台湾省」「日本統治時代の台湾」「戦後の台湾」「現在の台湾」の4つの時代背景に分けて解いています。

特に、日本の統治下にあったにもかかわらず、親日な台湾人に対して、日本人として歴史を学ぶことの大切さを考えさせられる。

台湾が親日なのは、李登輝、陳水扁の親日政策の影響。韓国や中国との国民性の違いもあったりと、分かったようで、よくわからない。笑

後藤新平の本をたくさん読んだので「統治時代」のことは結構知っているものは多かったが、「戦後の台湾」「現在の台湾」についてはあまり触れていないものが多かった。

東日本大震災の時に200億円という世界最高額の義援金を送ってくれた、台湾の親日的な姿勢。

「台湾はなぜ親日なのか」

台湾を知ることで、日本についても考えさせられる。

現地で繰り広げられる、政治運動など。

様々な角度から著者ならではの持論を展開しています。

本書では、日本人・台湾人への温かい配慮の気持ちが感じられ、

いつか台湾を訪れてみたい。

そんな風に思わせてくれる1冊でありました。

5 th in ​​March / 54 th in 2023