まず最初に、私は岩手県宮古市に30年以上、住んでる事実があって書いています。笑 宮古を知らない人や、他地域に住む人にとってはわからないことも多いかも知れませんが、そのへんはご了承ください。笑
私は本を沢山読んでいますが、基本的に電子書籍しか読みません。
本という物質が身の回りに増えると言う、
そんな事実は、嫁との「物を減らせ」という、駆け引きに反しているからです。笑
「本=紙媒体」と言う人は少なく無い。
電子書籍にこだわる私ですら、よく理解しています。笑
私は、紙媒体の本を買わないと決めている。
しかし、Kindleでは感じられない。
そんなエッセンスを、たまに本屋に行き、刺激をもらう様に心がけています。
そして本日、本屋に行って見つけた本書。
見つけたのは本屋なのに、買うのはAmazonと言う。
そんな行動をお許しください。笑
著者。そして主人公は、宮古市役所職員です。笑
描かれている風景は全て、普段目にしているものだらけ。
市役所から見える景色。
出来たばかりの市営墓地。
台風直後の花原市。茂市。そして腹帯の流された橋と、川に残された車。
※この車、私が撤去しました。笑
ユニオンに隣接したカレー屋。
奮発した気持ちで買い物に向かうドラ。
そして見慣れた106号の風景など。
写真でも十分伝わるものかも知れないが、
著者のほのぼのとした、描きたいテーマがない、物語を作れない。そんな悩みがあるからからこそ、描き出す情景が地元民にだからこそ、心にズンズン染みてきます。
そして著者自身の人間性も特筆すべきものでは無いですが、とても普通というか、平凡というか、それからくる「ほのぼの感」というか。
岩手県宮古市に起きた日常を切取った。
こんな読み物があると言うだけで、とても感謝出来るレベルでありました。
印象的だったのは「さとう衣料店」とのやりとりでしょうか。
震災間もない慌ただしさで、全く記憶は無いが、
鍬ヶ崎の店舗跡でマネキンを飾って海外のメディアに取り上げられたとか、
震災年の8月に花の木通りで、店を再開させたとか。
向町は浸水区域だったので補助金がもらいやすかった話とか、
著者がミニ・クロスオーバーで行ったら店主が試乗して、
ブログにそのエピソードを紹介したハナシとか。
自分の記憶や、印象にのこるエピソードなど。
それ以外にも、私の知らないたくさんの出来事は存在する。
強烈な印象はみんな頭から離れないとは思うが、
その強烈な思い出の狭間にあった日常こそ。
記憶に留めることが後世に語る身として、
本当は大事なことではないのか。
そんなことを考えさせてくれる1冊でありました。
私の人脈を使えば、著者がだれなのか。
すぐに突き止めることが出来るかも知れません。笑
これからも「宮古の日常の当たり前」
著者には是非、記録に残して欲しいと懇願します。笑
31 th in December / 377 th in 2022