新編 泣けるプロレス (いま伝えたい、名レスラーたちの胸が熱くなる28の話) /瑞佐富郎

私と同年代でプロレスが好きな時代があった人。

必ず3回以上は泣ける。そんな本書です。

嘘だと思うなら、読んで見ろ。笑

それくらい大変オススメできる本書です。

猪木とドリーファンクJrの絆。

ジャンボ鶴田の天才&シャイ伝説。

棚橋が女に刺され、送る花に添える長州の手紙。

真壁が山本小鉄が死んだ時に掛けた言葉。

ジョー樋口を崇拝するブッチャー。

バスの馬場指定席をアンドレに提供した話。

スタンハンセンはとても紳士だったが、唯一キレた時があった。記者会見で、極道コンビ(グレート小鹿・大熊元司)を崇拝したら、記者に馬鹿にされた時。

三沢光晴が博多大吉に東京に出ろと言った時の約束など。

私は、5回くらい、ウルウルしてしまいました。笑

28の話があるということで、上に書いたのはごく一部です。

私はプロレスも好きだったし、それなりに本を読んでいるのですが、知らないことだらけ。とても興味深く読ませていただきました。

すべての話が胸に刺さるくらい、とても良い内容ではありましたが、あえて1つ皆さんに紹介したいエピソードをチョイスするとすれば「ジャンボ鶴田」です。

前述したように天才ぶりと、シャイなところが、私が見ていた彼の強すぎるイメージとはとてもかけ離れており、食いつくように読ませていただきました。

まず、鶴田はバスケットの特待生で大学に入ったがすぐ辞めた。違う運動部に入ろうとしたが、顧問が根回しして他の運動部に入れないようにしたのだという。

しかし鶴田の魅力に負けたレスリング部が入部を受け入れた。大学から始めたレスリングなのに、日本代表にまで登り詰めオリンピック出場。

大学に入って始めたスポーツで、大学在学中にオリンピックまで行けるのか。そんな驚愕の経歴がある。

全日本プロレスの実況を担当していた、松永アナウンサーの体験を紹介しています。

ある日、少し付き合って欲しいと言われ、大阪まで連れて行かれた時があったという。普通に飲んだあと「コーヒーを飲みに行こう」そう誘われ、連れて行かれた喫茶店があったと言う。

「この人が俺の事を色々話してくれるから」

そんな言葉を店員に掛けて、鶴田は店を出たと言う。その店員は、鶴田が好意を抱き、後に妻になる女性だった。

自分で彼女に話すことが出来なくて、プロレス実況のアナウンサーに自己紹介を委ねるという、なんともシャイなのか、素敵なのか、馬鹿なのか。笑

とても素敵なエピソードでありました。

これは28話の中の1つ。それもほんの一部です。

プロレスが好きだった人は、絶対読んだほうがイイ。

自信を持って超オススメできる本書でありました。

​​​​​​6 th in November / 311 th in 2022