ルポ 差別と貧困の外国人労働者/安田浩一

ルポ 差別と貧困の外国人労働者
安田浩一

2010年発行ということもあり、震災前の状況。

知らなかったことだらけ。

そんな印象です。

米国国務省が日本の研修制度。

「人身売買に等しい」そう指摘していると言う。

縫製工場を支える中国人。

Made in Japan は Made by Chinese

成功のイメージだけ洗脳し、負の情報は隠蔽するという

北京政府公認の「送出施設」

酷すぎる給料と待遇。

改善の要求すら出来ない強制帰国の恐怖。

本国に戻れない金銭的な縛り。

成功者の裏に隠された

「人身売買に等しい」と言われてもおかしくない。

そんな側面を感じることが出来ます。

賃金や待遇が中国からの研修生ほどではありませんが、

自動車産業を支えるブラジル人。

豊田市郊外の8000人が暮らす保見団地。

そのうち半数の4000人が、

日系ブラジル人を中心とする外国籍住民だと言う。

2009年リーマンショック真っ只中。

「派遣切り」により、7〜8割が失業状態。

住む場所を追われ、知り合いを頼り保見団地に集まるブラジル人も大勢いたという。

そして再就職出来ない最大の問題は日本語。

職場も住居もブラジル人だらけ。何年も日本にいながら日本語をほとんど出来ない人が多いのだと言う。

そんな「保見団地」。前に読んだ、「団地と移民/安田浩一」でも登場していますが、興味津々です。

こんな印象的なやり取りがありました。

「仕事さえ見つかれば、日本中、どこでも行く。まだまだ働きたい」

別れ際、日本は好きかと訊ねた。ヒガは即答した。

「好きだよ。清潔。安全。ブラジルみたいに銃を持った子どもはいない」

じゃあ、日本人のことは? 今度は少しばかり、言葉が発せられるまで時間を要した。

「う〜ん。日本人は礼儀正しい。真面目。清潔好き。あまりウソもつかない。でも、どこかでブラジル人をバカにしているような気もする」

清潔・安全はわかる。

日本が好きな理由に「銃を持った子どもがいない」

日本人にとっては当たり前のことが、日本の好きな理由にあがる。

仕事があり、衣食住が確保でき、安全に暮らせること。

それだけで幸せなことなんだ。

そんな認識を再確認させられます。

私の身近に、外国人のコミニティ。存在しません。

もし、存在したら。

そんなことも、考えさせられました。

「1テーマ5冊でランクA」

2冊目なので、あと3冊読みたいと思います。笑

移民/外国人労働者「1テーマ5冊でランクA(1/5)」
2019年3月発行 本書でも後半登場する「保見団地」について多く書かれています。オリンピック開催を控え、移民の問題に加え、高齢化の深刻さを感じることができます。

「1テーマ5冊でランクA」
1つのテーマを感じ取ったとき、関連書籍をあと4冊。読んで見ようかと思わせてくれた。そんな書籍です。

だいすけ@190dai.com
新しモノ好き。ガジェット大好きです。 平成元年から地元中小建設会社32年目。今は社長をしています。小さい会社なので、営業的なことや技術的なこと。除雪もします。ガジェット、カメラ好きが講じ、ネットやPC、Droneなど大好き。外食する時や夜の会合なども多いので、食べ歩きやガジェット。仕事のこと。そして地元のコトを中心に書いて行こうと思います。
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