垣谷美雨さん、11冊目。このパターンは、同じ著者をガンガン読んでしまう流れのような気がします。(笑)
大庭小萬里はマスコミには一切登場しない謎の女性だが、彼女の個別指導を受ければ、誰もが痩せられるという。
身体だけでなく「心のゼイ肉」を落とすことも大事だと、相談してきた相手に様々なアドバイスをして、身も心も軽くなる、読んで痩せるダイエット小説といった感じだろうか。
なんか読んでいてこのような展開はすごく覚えがあるなぁ〜と思っていたら、著者の別著「あなたの人生片づけます」の大庭十萬里の妹という設定でありました。
姉に負けず劣らず歯に衣きせない感じが、とても爽快で気持ちいいです。相談しにきた相手に対して「太っている」ことを解決するために、それ以外の自分の環境や境遇を変えていく。まさに「心のゼイ肉」落としていくことにより体の「ゼイ肉」が落ちていく。
前に読んだ「あなたの人生片づけます」はもちろんテンポや感じがとても似ているのはもちろんですが「癒し屋キリコの約束/森沢明夫」を何故かとても思い出した。
たくさん本を読んでいると、この展開やエピソードは聞いたことがある。しかし何の本だったか思い出せない。そんなことを思うことがよくあります。その発見の手助けになればと思い、こうやって頑張って書いているのです。
次の様な4人のケースが紹介されています。(笑)
ケース1 園田乃梨子 49歳
59.8kg。様々なダイエットを試してみるも全然成功しない乃梨子に対してある生き方、その訓練を提案する。
ケース2 錦小路小菊 18歳
超貧乏な元華族の錦小路家三姉妹の末っ子。155cm、80kg超えのパティシエになりたい大学1年生。
ケース3 吉田知也 32歳
自動車事故で1週間の昏睡状態から覚めた商社マン。1年半程の記憶がない。178cm、87kg。なぜ自動車事故を起こしたのか。その根底にあるものは何か…
ケース4 前田悠太 10歳
母親と2人暮らしの小学4年生。123cm、42kgと太っており、コロと呼ばれてクラスの友達からいじめられている。隣の部屋の中学生加奈も父親と2人暮らしで太っている。加奈が捨てた小萬里の本を悠太が拾って、手紙を出したら小萬里がやって来た。
ケース5 小山田大助 56歳
190cm 72.5kg 酒は飲むがさっぱり食わないで痩せる一方。周囲からは病気ではないかと疑われている。本人は建設業協会の支部長になったとか、通風で食い物を選んでいるので痩せたなどとほざいている。
本書にケース5はありませんが、年齢や身長、体重や性別が同じくらいの人が読めば、とても登場人物に親近感が湧くかもしれないので読んでみてください。
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