日本プロ野球界が誇る職人たちを、著者が打順とポジション別に1人選出。各人の生い立ちから、成し遂げた記録。影響を受けた選手や各人の野球論。伝説のエピソードや裏話。発した名言など。さまざま綴られています。
1番センター 福本豊
2番セカンド 松井稼頭央
3番レフト 若松勉
4番サード 中村剛也
5番ファースト 高井保弘
6番ライト 稲葉篤紀
7番キャッチャー 古田敦也
8番ショート 川相昌弘
9番ピッチャー 成瀬善久
クローザー 高津臣吾
私は野球少年でもなかったし、野球に熱狂している時代はありませんでしたが、みんな知っている名前ばかりです。
唯一顔が浮かばなかったのは「高井保弘 元阪急ブレーブス」です。
元阪急の高井保弘は19年間の現役生活で代打ホームラン27本。メジャーリーグで代打のホームラン記録はマット・ステアーズ(元オークランド・アスレチックス)などが保持する23本だから、高井のそれが「世界記録」だという。
プロ野球オールスターゲームは1951年に始まり、その長い歴史の中で、代打逆転サヨナラホームランを放ったバッターは高井ひとりしかいない。
1974年7月21日、後楽園球場。セ・リーグが2対1とリードして迎えた9回裏、1死一塁の場面で、パ・リーグの指揮を執る野村克也(南海)は高井を打席に送った。高井はそれまで通算15本の代打ホームランを放っていたという。
代打出場で犠打も多く成功させたという。失敗どころかファウルも1回も無し。全部、一発で決めた。19個の犠打のうち、なんと4回がスクイズ。代打でスクイズを決めた。
1982年引退なので覚えていても良さそうなものですが、全く記憶にありませんでした。
高井の活躍を見た外人記者が、新聞のコラムで「指名打者制」を採用すればいいのにと書いたところ、それが引き金になって、パ・リーグで「指名打者」が採用になるキッカケになったというエピソードも紹介されています。
紹介したのは、本書の一部に過ぎませんが、この様にさまざまな野球選手について書かれている本は、野村克也さんの本を数冊読んだことがある。
この手の本は、人数多すぎ、エピソード多すぎで、アウトプットするには悩んでそのままボツになる時が多かったですが、こうやって一人だけでも書き留めておけばいいのでは。そんなことを思う。笑
私の様に大した野球好きでもない人間でも十分楽しめる本書です。プロ野球ファンであれば、とても興味深く読める本書だと思います。
34 th in November / 339 th in 2022