タイトルだけ見ると完全にエロ本かと思いましたが、内容は全く違っていた。笑
学生服メーカーの研究員として20年、路上に立って観察したり、直接聞き取り調査を続けてきた著者が、流行の生まれる現場や生徒たちが求めているものはなんなのか。そして制服採用の裏側など、多岐にわたり綴られています。
自分が男子高校出身のせいなのだろうか。女子高生の制服に関する「こだわり」や「着崩し」など、そんな会話を耳にした覚えも無ければ、意識したことが無い。
本書を読んで一番感じたことは「男子高校だった悔い」(笑) こんな知らない世界があったのか。そんな女子高生のナマの声を感じることが出来ました。
制服に関して学校と生徒の戦い。
なぜ着崩すのか。
なぜ着崩さない学校もあるのか。
ユニクロが制服に進出してもすぐ撤退する裏話など、
制服業界はオールドエコノミーかと思えば、
長期間にわたり確立された「洗練された業界」だった印象です。笑
よくファッションは「時代を映す鏡」といわれる。
流行っている色やアイテムが、世相や経済に結びつけられ
「世の中が暗い時にはとんがったファッションが受ける」
パンクファッションは、イギリス経済が落ち込んでいた時にジェントルマンのお膝元、ロンドンで市民権を得た。
日本でも「失われた20年」の間に「ゴスロリ」や「グランジルック」など、おしゃれに関心の高い人の奇抜なファッションが登場した。
「着崩し」とは、一言でいえば「束縛や規制」と自由の間に存在し、支配的な現状への反発が表現されたもので、規制がきつければ、それを出し抜く知恵が想造されるのだという。
今度から制服を着崩した女子高生と遭遇したときは、通報されない程度に観察してみようと思います。笑
2 th in November / 307 th in 2022