「孤独」が一流の男をつくる/川北義則

「幸福になろうとする者は、まず孤独であれ」
ハーマーリング(オーストリアの詩人)

孤独=不幸せ

孤独死=かわいそう

結婚できない=不幸

友人少ない=寂しい

そんな論調が世の中には存在する。

著者が出会った作家はバーで待ち合わせをした時、カウンターの椅子に座って原稿用紙に視線を落とし、水割りを傾けていた。そのときの作家の風情は、まさに孤高というか、ちょっと近寄りがたいものがあった。

同時に、うらやましい大人の色気を漂わせていた。

「いつか、自分もあんな男になりたい」

そんな風に思ったと言う。

妻を亡くした夫は急速に衰えていく。

きっと私もそうだろう。笑

妻より長生きする前提など、基本的に想定外。笑

反して夫を亡くした妻は、どんどん元気になっていく。

よくこんなことがいわれるし、実際にそういう事例は多い。

果たしてそれでイイのだろうか。

一流の男は「孤独」を愛し二流の男は「群れ」を愛すという。

普段から自分が孤独になった時の想定をするべきだと著者は説く。

自分史を執筆することを推奨しています。

・自分が生きた証しを文字に残す。
・自分の手柄話、自慢話をしたい
・後の世のため、人のために役立ちたい

昔の人は現役を引退すると、山の中などに閉じこもり自分の人生観を綴ったものだ。そうやって、生きた証しを遺した。

現代の私たちも同じことをするのに何のはばかりもない。

今はPCやSNSなど発信する術はいくらでもある。

電子書籍という手もある。

そんな手段を選択するだけで社会とつながれるし、

自分の内へと目を向けることもできる。

一人が寂しいなどという気持ちは、

いっぺんに吹き飛んでしまうだろう。

私も死ぬまでに「自分史」を書いてみようか。笑

そんな風に思わせてくれる、そんな1冊でありました。笑

33th in April / 132th in 2022