ドキュメント 東日本大震災
救助の最前線で
Jレスキュー編集部
2011年9月に発行された本です。
10年以上経ちますが、映像では無く活字のせいか。
逆にいろんな風景。
そしてエピソード。
思い出すことが出来ました。
消防、警察、医療。
たくさん登場しますが、
建設業界。
全く触れられていません。
アピールが足りない。
そんなことを言う人がいますが、
個人的には「影の力持ち」で良いと思っています。
陸前高田市消防団
高田分団 分団長
大坂 淳さん
こんなエピソードが紹介されています。
大坂分団長は、ガスボンベの陰で人の髪の毛がぷかぷかと浮いているのに気がついた。遺体だと思って髪の毛をつかみ、ぐいっと足元に引き寄せて引き揚げたとたん、勢いよく水を吐いて目を開けた。若い女性だった。ここで大声で話しかければパニックを起こし、バイ菌だらけの水が気管に入って危険だ。「だいじょうぶか?」自身も水をかぶって耳がキーンと鳴っている大坂分団長は、意識してトーンを下げ、ゆっくり語りかけた。女性は胸をおさえて、水を吐き続けた。潮位が下がるのを待って女性を山の登り口まで連れていった。
これは一例ですが、この手の話は震災直後。
私もよく耳にしたことを思い出す。
しかし年月と共。忘れ薄れている記憶。
忘れないためにも、この手の書籍。
たまには手に取り、
「震災」と言う大きな出来事を
自分の中で風化させないようにしよう。
そう再確認させられ、大変勉強になりました。