著者は、日本ハム、ソフトバンクで活躍したプロ野球選手で、捕手としてベストナイン(2012年)、ゴールデングラブ賞(2009年)を受賞。また、通算178犠打 を記録した バントの名手。日本シリーズ優勝4度(日本ハム時代に2度、ソフトバンク時代に2度)と、とても実績のある方です。
日ハム時代、記憶に残る名バッテリーとしてダルビッシュの球を受け、大谷翔平のプロ初勝利をアシスト。栗山監督からも影響を受けた著者は、現役引退後、ブルペン捕手として第5回WBC日本代表チームに帯同。ブルペンから見たWBC優勝の裏側と、ダルビッシュや大谷が、如何に一流であり、その一流である理由について様々と書かれています。
第1章 栗山英樹監督の「信じる力」
第2章 ダルビッシュ有投手の「野球脳」
第3章 大谷翔平選手の「リーダーシップ」
第4章 スラッガーたちの「調整力」
第5章 エースたちの「思考法」
第6章 キャッチャー3人の「受け止める力」
1章は栗山監督について。2章はダルビッシュについて。3章は大谷ついて。4章はWBCに選ばれた打者について。5章は選ばれた投手について、そして、6章はキャッチャーについて。
選手でもない、コーチでもない、元プロ野球選手という著者が見て感じた、WBC日本チームの雰囲気や各選手のことがとても詳細に書かれています。あのWBCの決勝戦に興味がない日本人はあまりいなかったと思いますが、あの試合を観戦し感動をもらえたものとしては、選手たちの人となりが見えたり、裏話なんかもあったりで、とても興味深く読まさせていただきました。
WBCの決勝で7回に、ダルビッシュと大谷が並んで投げている姿を、キャッチャー目線から見たのは「絶世の眺め」だったという。私もテレビを見ていても興奮しましたが、そんな言葉を玉を受けていた、キャッチャーの口からその感動を聞けたというだけでも、本書を読んだ甲斐がありました。(笑)