国民の違和感は9割正しい / 堤未果


「ソーセージと法律は作っているところを見せてはいけない」という箇所があります。著者は子ども達にこんなことをいつも伝えるという。

テレビやニュースでゴシップなど、同じことばかり報じているとき、衆議院や参議院のホームページを見ると、知らない間に閣議決定や法改正が行われている時が多い。国民の目に触れないよう、行われるのだという。

更に政府やマスコミが推奨するときは、違和感を持って接したほうが良いと説いています。最近では、大富豪たちが大量に売り逃げる中で、日本国民に新NISAで米国株を買わせているということが書いてありました。

著者の本は『ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか?』『堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る方法』『政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること』『正社員が没落する 「貧困スパイラル」を止めろ!』に続き5冊目です。

前書とダブっている箇所も結構ありましたが、本書は2024年3月の発行と新しいので、最近のことも加えた、様々な日本政府の行う愚策について再確認することが出来ましたが、「日本は大丈夫なのか?」と、著者の前書同様の危機感を与えてくれる内容です。

最近の話では、イーロンマスクがツイッターを買収した話が紹介されていました。私の印象では、金持ちの道楽的な買収劇かと思っていましたが、私のイメージとはぜんぜん違う感じです。

Twitterは各国の政府などから、要請されれば書き込みを削除したり、他人から見えない様にしたり、アカウントの凍結なども行っていたという。イーロンマスクは買収後、その内部文書を公開して、その行為に関わっていた従業員をすべて解雇したのだという。SNSの持つ本質を追求したかったような印象です。

更に、興味深いことにTwitterに記事の消去や改ざんを一番求めていたのが、日本だったという。何をそんなに隠したかったか知りませんが、イーロンマスク、見直しました。笑

メモしておきたいので、列記しておこうと思います。笑

・能登地震発生から対応の遅さ

・原子力発電所の被害状況の報告

・ウクライナの財政悪すぎなのに連帯保証人

・水道民営化は災害大国の日本は絶対駄目

・「人間のすることと思えないこと」は人間しかしない

・郵政民営化はNISAへの流れ?

・株より農地を買え

・ウクライナの農地はドサクサで外資に渡る

・食料安定化のためアメリカに投資

・パソナの中抜き祭り

「パソナの中抜き祭り」という言葉がたびたび出てきます。そのたびに「竹中平蔵」が頭にちらついてイラッとするのは私だけでは無いと思います。笑

7月12冊目_2024年145冊目