政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること / 堤未果


 3・11以降、原発事故・放射能問題からTPPまで、政府や東電、大手マスコミの報道は隠ぺいされたり、偏った見方が蔓延るなど、国民に真実が知らされない中で、洪水のように情報が発信されている。

 アメリカでは9・11の同時多発テロ以降、大惨事につけ込んで実施される過激な市場原理主義「ショック・ドクトリン」によって貧困格差が拡大し続けている。

 何が本当なのかが信じられなくなった今、どうすれば私たちは真実を手にできるのか。著者は日本国内の状況を追いながら、並行して貧困大国化するアメリカに何度も足を運び取材。アメリカで目にした惨状、日本に帰るたびに抱く違和感は、やがて1本の線としてつながる。

 それは、3・11後の日本の状況が、9・11後に格差が拡大していったアメリカの姿に酷似し始めている。そして、その背景にあるものは、中東の情勢やTPPなどと、同一線上にあるものだった。

 「情報が操作され、市場化の名の下に国民が虐げられているアメリカの惨状を見るにつれ、このままでは日本が二の舞になる」と警告しています。今こそ、自らが考え、行動し、真実を見抜く目を持つことの意義を問いかけています。

 震災直後、枝野官房長官の記者会見で何回聞いたことだろう。「ただちに健康に影響が出るものではない」、ググればこんな説明が出てくる。

 多くの場合、「何年にも渡って繰り返されることで健康への影響が多少あるものの、1回程度では、すぐに体調不良にはならない」という意味合いを含む。しばしば、健康被害などが懸念される特定の事象に関する報道発表や記者会見などにおいて用いられる。

 私は最近、酒が弱くなったとみんなに言われるようになった。次の日の抜けも非常に悪くなった。これは震災のときの影響ではないか。本書を読んで、これらの体内に起こっている変化は、震災の影響です。これからそう言い訳しようと思いました。笑

6月8冊目_2024年123冊目