なぜ富士山は世界遺産になったのか / 小田全宏


著者は、NPO法人 富士山を世界遺産にする国民会議

運営委員長。

ある1本の電話で打診され、自分は富士山を知らないことを理由に断るが、度重なる要請により、その重職につき、駆けずり回りながら奮闘し、世界遺産登録を果たすまで、詳細に語られています。

世界遺産は3種類存在する。

自然遺産、文化遺産、そして複合遺産。

過去に富士山は自然遺産として登録しようと、

尽力したことがあったが、

登録とはならず、文化遺産として登録を果たした。

とりあえず、世界遺産に種類があることについて、

気にもした時はなかった。笑

富士山はゴミが多いから世界遺産になれなかった。

そんな報道があったのはよく覚えている。

本書でも紹介されていましたが、

富士山と同じようにゴミ問題に悩んでいたエベレストは、「エベレストを富士山の様なゴミの山にしてはいけない」というスローガンを掲げていたという。

世間では世界遺産の登録を、申し込んだが落選した。

私も含めてそんなイメージだったが、

実際、土俵に立つ前に、

自然遺産の資格はないと指摘され、

スタートラインにも立っていないらしい。

それは開発された区域が多すぎたからだという。

しかし「自然」で、ダメだったから「文化」で。

そんな安易に世間では受け止められ、それらを打開し、周りを説得し、世界遺産登録に向け尽力していく様子が詳細に語られています。

関係機関を回りながら話を聞いていく。

想像以上に、実現性の低さを体感するが、

それでも次の打開策で試行錯誤していく。

『「どうせ無理」と思っている君へ/植松努』を思い出しました。笑

平泉にもこんなドラマがあったのでしょう。

なにか関連書籍を探って見ようと思います。笑

08 th in July / 191  th in 2023