2012年3月期において5000億円を超える大赤字を抱えていた中で、著者はソニーの社長に就任。「異端社長」として、ソニー再生という困難な課題に挑む。
著者のキャリアの始まりはCBSソニーでの音楽事業。次は、ソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ(SCEA)の改革。次に親会社であるソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)に移り、プレイステーション3の販売不振からの脱却に取り組む。
最後にはソニー本体の社長となり、巨額の赤字に苦しむ名門企業の再生。
彼はもともとソニーというエレクトロニクス企業において、音楽関連の仕事をしていたため、本流の部門からの登用ではなく、他部門からの登用だった。
著者の印象的な言葉があった。
辛い仕事こそリーダーが引き受けるべき。
特に心を痛めるような(クビとか)難しい判断は、経営者自身がメッセージを伝えなければならない。
リーダーはそのような場面で逃げてはならない。
「意見」ではなく「異見」を求める。
私も経営者なので、とても身にしみる内容でありました。笑
リーダーとして困難から逃げ出したくなるときがある。
そしてなんとも例えようの無い、孤独感に蝕まれる。
しかし、その困難に率先して向かって行く姿勢が大事で、
部下に任せたとしても、その「任せるという姿勢」が、
その部下に伝染してしまう。
部下たちはリーダーの行動をしっかりと見ているという。
そのようなリーダーにはついていきたいとは思わない。
異見にもちゃんと耳を傾けてくれると
思わせることも大事だという。
著者は退任を決意した時の心情をこう綴っています。
退任を決意する前には、何度も自分に対してこう問いかけた。
「120%の力でアクセルを踏み続けることができるのか」
120%の力を出していないリーダーがいる会社になってしまっては、社員たちに申し訳が立たない。
著者が退任した年齢、56歳。私はいま55歳。笑
私は120%でアクセルを踏み続けるのか。
自己検証&自己嫌悪&自己否定
読書を通じ、情けない自分に向き合ってこそ、現実世界で戦う自己を確立できるのだと、見城徹さんは言っていた。
今夜も自己嫌悪と自己否定で飲みすぎそうです。笑
42 th in May / 148 th in 2023