今日から日雇い労働者になった / 増田明利


30日間の稼働日数、22日+雑誌広い1日

30日の総収入 19万4940円

30日の宿泊代 5万2080円

30日の飲食費 4万8656円

30日で残ったお金 5万6471円

ルポを書くために、1万円のタネ銭を持ち、

日雇い労働&宿なし生活を1ヶ月間敢行。

ホームレス、ネットカフェ難民、日雇い労働者……。

自らが当事者になり、どのような生活を送り、なにを考えているのか?

現代日本の暗部をとても知ることが出来ました。

1ヶ月の収支だけを見ると、十分生活して行けるのでは。

そんなことを思う人が多いかもしれない。

しかし著者は十分な下調べを行い、良さそうなものを選んで敢行。

それも1ヶ月という区切りを設けて実施しています。

終了後は元の生活に戻る。戻る環境がある前提の行動です。

それでも感じ取れる、日々のプレッシャーというか、

毎日が生命を維持するという行動。

とても過酷さを感じ取れる内容でありました。

そうなる本人が悪い。

私もどちらかと言えばそう思う方だった。

しかしその考えは、本書を読んで少し改めたいと思う。笑

日雇い労働=違法的な感じ?

そういうイメージを少し思っていたが、そうでは無い。

こんな分野にも「労働者派遣法」がはびこっている。笑

そんな法律の上で、堂々と日雇い労働者の稼ぎをピンはねする経済があった。

このような仕事に従事する人たちは、年齢は様々で、年配者、中年、学生と全世代。女性も少なく無いという。

時間を切り売りしてくれる、安い人を求める需要に供給がある。

安い人がいるから、利益を上げる人がいる。

それが市場競争社会と言えばそれまでですが、

最低限の法整備は必要では無いのか。

そんなことを思わせてくれる内容でありました。

17 th in ​​April / 88 th in 2023