土木職公務員の実態: ~県庁・市役所で働いてみた感想~ /元土木職公務員みやがわ

情報の少ない土木職公務員の実態について、実際に県庁と市役所で10年間働いた著者が受けた印象や、これから入職を目指す人に参考にして欲しいと語られた内容になっています。

土木職は体育会系の雰囲気を感じるという。

著者のいう体育会系とは、狭い世界で面倒見の良い人が多い。チームプレイが必要。飲み会を大事にする人が多いという。笑

現場に出る機会が多いが、昼食を先輩と一緒にすることも多い。高確率で先輩は食事をごちそうしてくれる。笑

そして土木職の公務員の特徴として挙げられることは、世界が狭いこと。村社会という表現が適切かもしれない。土木職の公務員は、配属先がほぼ土木関係のみで、その数も限られていると語っています。

私も仕事柄、県や市の土木職の人と付き合いますが、畑違いから転勤になる人はあまりいない。県であれば土木センターを渡り歩いたり、市であれば建設課や水産課、水道部などを行ったり来たりする人が多い。そんな印象です。笑

著者はこのようなことを言っています。

土木の仕事は「経験工学」とも呼ばれており、座学より工事現場での経験を通じて学ぶことの方が何倍も多い。県庁時代に大学で経済学部出身の同僚がいた。その人は県庁に入る前に建設会社での現場経験があり、大学で土木を先行していた私より、よっぽど工事現場のことが詳しかった。学生の皆さんは出身学科にとらわれず、公務員の職種を選ぶべき。

土木の仕事は「経験工学」

ウマイことを言うものです。

本書の内容は公務員の話に特化していますが、施工する側の建設会社でも同じ事は言えるでしょう。

先日読んだ「東京土木  土木会社の裏側/奥平日出夫」で感じましたが、少しでも業界に興味がある人や、建設業界に転職を考えている人には、十分参考になる1冊だと思います。

本書を読んで、少しでも興味が出てきた人は私に一報くだされば、相談に乗りますのでよろしくお願いします。笑

26 th in November / 331 th in 2022