先生を目指して大学で教育実習後に引きこもり。大学を中退してネットを通じて知り合った仲間と山奥ぐらし。月の生活費は1万8千円。※今はもう少し高いらしい。
現金の収入源は、近所の農家の収穫手伝いや草刈りなど。孫がおばあちゃんのお手伝いをしたときの「お駄賃」のような感じです。その他、ブログで広告収入もあるらしい。
著者が和歌山の限界集落に移り住んでからの過程、人が集まって来る様子や、日々の生活が綴られています。
「ニート」と「限界集落」
2つの社会問題なのに、妙に噛み合っているというか、こんな組み合わせも悪くは無いと思う。そして迎える集落の老人たちも素晴らしい。よそ者を毛嫌いしそうな限界集落なのに、どこの馬の骨ともわからない人達、それも「ニート」が集まって来るが、若い人たちがいるだけで嬉しいと快く迎えています。
何もしたくない「ニート」と若者がいなくなった「限界集落」
もちろん筆者の様なキーマンがいることは、必要不可欠だとは思うし、集落の受け入れる環境がピタッと合致したことは大きいとは思いますが、80万人いると言われる「ニート」のこんな受け皿があるのかと思わせる。
語られる日々のエピソードは、いかにもニートらしいというか、マイペースというか、気がないというか。ニートの親しい人がいないので、比べようも無いのでよくわからない。笑
ニートはニート同士、ネットの社会ではつながっているのかも知れない。しかし、リアルでつながり「限界集落」という異物と絡める事による相乗効果。そんな感じでしょうかね。笑
老後の資金が無くて不安でも、自分だけで出来ることが増えれば不安はなくなる。そんなことを著者が書いていました。
たしかにお金があれば、不安は解決出来るのかも知れないが、お金が無くても出来るなにか。お金では買えないなにか。そんなものを考えさせてくれる1冊でありました。
著者はブログもYou Tubeもやっていることもあり、テレビ取材などたくさんネットで出てくるので、興味がある人はググってください。笑
33 th in October / 301 th in 2022