定年間際の夫と、派遣社員の妻の物語。しっかり貯金し老後の備えは万全だった夫婦に金難が訪れる。娘の派手婚と夫の父の葬式代。姑の生活費の負担が発生。さらには夫婦ともに職を失い、老後資金はみるみる減ってゆく。
前半は主人公の追い込まれていく様子が、とてもシリアスに描かれていますが、後半はなぜかコミカルに転じていきます。
結局は老後資金はどうすればいいのか。そんな解決策は現れません。笑 安倍首相が掲げた「1億総活躍社会」という「死ぬまで稼ぎなさい」という政策を後押ししているのかもしれませんね。笑
本書を読んだあと、映画化になっていた事に気が付きました。主人公は天海祐希、旦那が松重豊、姑は草笛光子、葬儀屋の女が友近。そんなキャストを目にして、また物語を振り返ることが出来ました。笑
予告編しか見ていませんが、少し原作とはちがいそうなので、まぁ見なくてもいいかなと、そんなふうに思う。
登場するキャラクターがみんな、生き生きしているというがすごく情景が浮かぶ様子など、さすがヒットメーカーだなとただただ感心します。笑
レビューでも様々な人が書いてありましたが、もちろんお金は大事だけれども、周囲を取り巻く環境や友人関係や親戚たちの大切さを、とても感じさせてくれる。そんな1冊でありました。
2 th in October / 270 th in 2022