小説家になって億を稼ごう /松岡圭祐

実践すれば小説家になって稼げるのだろうか。

「小説家 = 貧乏」というイメージは確かにある。「夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神」でも主人公が小説を書くと言い出したら、金無幸子さんがすごく喜んだの思い出す。笑

「小説家は儲かる」という事について、実際に儲かっている本人たちは口外しない。しかし「小説家は儲からない」というイメージが先行すると、せっかく才能ある人々が小説家になるのを断念してしまう。それは文学を衰退させ出版業界にも良くない。

これを読んで実践した人が、みんな億を稼げる様になるとはもちろん思えませんが、小説家でも稼げるから目を向けて欲しいという、筆者の希望が詰まっているような気がします。

小説家により手法はもちろん異なるとは思いますが、筆者の実践している「想造」という方法について事細かに書かれています。登場人物は顔写真まで決めてかかり、身長、体重、年齢、性格など、紙に書いて部屋に張る。刑事ドラマ捜査本部の会議室のイメージでしょうか。

その写真を眺めて、ただただ「想造」するのだという。思いついたことも、物語に広がりが無くなるのでメモなどとってはならず、ただただ「想造」。その方が原稿を執筆する段階になると、スラスラ書けるとのこと。そんなもんなんですかね。笑

編集社への持ち込み方法から売り込み方。編集者との付き合い方。売れた時はどうするのか。売れなかった時はどうするのか。メディアの対応は。映像化の話が来たら。印税交渉。契約内容の詳細や税制対策まで。これでもかというくらい書かれています。ある程度売れないとそこまでたどり着けないとは思いますが。笑

この本を読んだから、小説家になろうとはもちろん思いませんが、自分の頭の中の「想造」だけで億を稼ぎ出すってなんか憧れますね。

こんなことが書いてありました。小説家は脳の働きを良くしなければならない。脳の働きを鈍らせることはしてはだめ。酒は飲むな。

私は小説家になれないと思います。飲めない体になったら目指そうと思います。笑

22 th in September / 260 th in 2022