ヤマケイ文庫 マタギ 日本の伝統狩人探訪記/戸川幸夫

動物文学の著者が昭和20~30年代に秋田県阿仁を訪れ、山のしきたりを受け継ぐ最後のマタギたちを記録したノンフィクションです。

「おまえはクマの本ばかり読んでマタギにでもなるのか?」そんな言葉を最近掛けられた。笑 そんな気は全然ありませんが、多方面から狩りについて知ることにより「生命を頂く」という、普段当たり前にしている行為に対しあらためて考えさせられる。そんな「読書の連鎖」をしているだけです。笑

マタギたちと同行し山に入り、狩猟の現場を取材。集落を訪れて衣食住や風習、マタギのルーツなどを詳細な文章と豊富な写真で記録されています。特筆すべきは写真の多さでしょうか。写真がたくさん掲載されていることにより、文章にもより臨場感を感じることが出来ました。

秋田県の阿仁地方に実在する猟師について描かれています。昔の日本にはこんな狩猟を生業とした人たちが存在したという。そんな事実を垣間見ることが出来ました。

鉄砲は持っているものの独特の衣装を着て山に入るマタギ。この本が書かれた40年近く前でもマタギを生業とする人はすでに居なかった。 そんな消えつつあるマタギの世界を、実際のマタギたちからの話と、自らも狩りに同行した経験に基づき書き記した本書。

「マタギ=猟師」ではない。

私も現在、クマやキジなど撃つ猟氏は何人か知っていますが、マタギという次元は別の世界にあるという。そんな印象を感じ取れることが出来ました。

最後に鷹匠を紹介しています。

鷹で小動物を狩るという。私の中では、高貴な遊び。そんなイメージが有りました。本書で紹介されている「鷹匠」が、鷹を如何に猟にするために育てるのか。猟で得られる成果と反面、リスクやがどれだけ存在するのもなのか。

そんな詳細まで非常に知ることが出来て、大変有意義な1冊でありました。笑

12th in September / 250th in 2022