教室が、ひとりになるまで/浅倉秋成

ミステリーを読むと、続けてミステリーを読みたくなる。笑

ミステリ-は大抵、人が死ぬ。

日常に余り無いことが文章の中で繰り広げられる。

その中に、好奇心を掻き立てくれる仕掛けだらけ。

それが面白さなの醍醐味ですね。笑

本書は第73回日本推理作家協会賞、第20回本格ミステリ大賞の両賞の候補。

惜しくも受賞は逸したとはいえ、この二つの賞に同時ノミネートされること自体が滅多にあるものではないという。

普通の学園ミステリと思って本書を読むとなにか違う。笑

本書は、現在流行しているらしい??「特殊設定ミステリ」

この手の特殊能力に依存した物語は、書きようによっては何でもありになりかねない危険性があるけれども、本書の場合主人公に届いた手紙に記された条件頑張ってあることで、基本的ルールに則っている。とてもわかりやすい印象です。

私立北楓高校。1カ月間に3人の生徒が立て続けに自殺。

1人は首吊、2人は飛び降り。

死ぬ動機も、後追い自殺の理由も全くないにもかかわらず、3人とも同じ内容の遺書を残す。

主人公、垣内友弘は、クラスメイトの白瀬美月から、3人は正体不明の「死神」に殺された。自分も命を狙われているうちのひとりであると打ち明けられる。

話を最初は受け入れなかった友弘だが、その直後、帰宅した彼のもとに謎の手紙が届き、自分も特殊能力を得る。

その手紙によると、特殊な能力を授けられた生徒は、彼以外に3人いるという。「死神」は、その中の誰なのか?

その特殊能力を得た高校生たちが繰り広げる、とても青春とは言えない学園モノ。

よくこんな物語を考えつくものだと、ホント感心させられます。笑

他にも、いろんなものを読んでみましょうね。笑

27th in July / 207th in 2022