日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか/矢部宏治

『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』の続編として出された本書。

前書も先日読みましたが、関連本を続けて読む面白さ。

そんな事を考えさせてくれる内容でありました。

米軍は戦時に自衛隊をコントロール出来る権利を持つ。

「指揮権密約」

テレビやニュースをみているだけでは

絶対感じ取れないであろうそんな内容が網羅されておりました。

米軍機が墜落事故を起こしても日本人はなにもできない。

2004年に沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した。落ちた大学のキャンパスは普天間基地からなだれこんできた米兵たちが封鎖した。事故を知って集まった市民は米兵たちが追い払う。

そんな権利がある「アメリカと日本の約束」が存在する。

その中に「横田空域」というものがある。

新潟県から東京西部、伊豆半島、長野県までの高度に上る空域であり、現在、この空域において米軍が管制業務を行っている。羽田空港や成田空港から西日本方面などへ向かう航空機は、関西空港および大阪空港へ向かうものをのぞき、横田空域を避けて飛行していると言う。

何年か前に「羽田新ルート」の危険性についてメディアでざんざん報道している時期があった。その時は何も感じないでニュースなど見ていました。

国土交通省は表向き苦しい理由を並べたが、この「横田空域」がすべての根源にあった事を知る。

前書にも書いてありましたが他国の軍隊が駐留する独立国など無い。

「在日アメリカ軍(駐留軍)」はもともと「占領軍」と呼ばれていた。

名前を変えただけ。

70年も前に結ばれた日米安保体制を見直そうと言う動きは存在する。

しかし本気で行動する政治家はあまり見ない。

アメリカが本格的な戦争になった時、自衛隊は支配下に入りコントロールされなければならないのか。

果たしてこのままで良いのだろうか。

また違う関連本も読んで見ようと思います。

1th in May / 133th in 2022