くう・ねる・のぐそ 自然に「愛」のお返しを/伊沢正名

し尿処理施設の建設反対をするにあたり、
自分でしたうんこに責任を持っていない。
自分はどこか遠くにいると感じた著者。
うんこを運ぶためにも処理するためにも
膨大なエネルギーが使われているのに。

農業をしていない自分にとって、
人が自然にお返し出来るのはうんこしか無い。
人以外にとっては大変ごちそうなのに。
そんな思いから自らを「糞土師」と名乗る。

「のぐそ人生」を始めてから40年以上。
命を自然に返すこと12,700回。
それらの記録を手帳に全て残し、
26年目にして「のぐそ率年間100%」達成。
最長記録は3年と45日連続野グソ達成。

信念、執念どころか、
人生の全てを野グソに捧げているというより、
野グソするために生きているのではないか。
荒行に挑む修行僧のようです。

様々な著者に訪れる困難。

ケツを蚊に刺されて大仏の頭のように。
猿のテリトリーに入り最中に投石をされ。
山岳スキーで最中に頭上から訪れるヘリコプター。
ヒルに侵入されパンツ血まみれ。
下痢気味でした屁にまじりトイレ使用。
都会の茂みで待ち受けるハードル。

もう、涙なしでは見れませんでした。笑

夜中、おしっこに行きたくないので寝る前に放尿する。
それは尿意がなくても出来るのはわかる。
筆者は明日のぐそする環境が悪いと思ったら、
前日のうちに出せる術があるという。

これは大変羨ましい。笑
私もそんな術を習得したい。笑

インカ文明を巡る旅をしたとき、
最も楽しみにしていたマチュピチュ観光を
直前になってキャンセルしたという。
マチュピチュに行ってしまってはその日にのぐそが出来ない。
マチュピチュより野グソの方が大事。
それも離婚の原因になったという。笑

そして圧巻なのが、「野グソの掘り起こし調査」
掘り起こすために作った検体、その数100。
それらを時系列ごとに分け1つ1つ丁寧に掘り起こし、
古い包丁で断面を切り取り出来る様相は、
まさに「リアル断面図」お見事です。

そしてそれらの写真を紹介したい著者と
やめた方が良いという編集者。
間をとって取られた手法が「袋とじ」

私は電子書籍を読んだので袋とじでは有りませんでしたが、
それらの写真は圧巻です。笑
美しいドグロww
そしてきれいに掘られた地中のうんこ。
それらが時系列で自然に帰って行く様子。

もうもう。感激でしか有りませんでした。笑

私は仕事柄、山奥ですることはたまにあります。笑

少し後ろめたい気持ちが有りましたが、

これからはもっと堂々としたいと思います。笑