読書という荒野 /見城徹

幻冬舎創業者の著者。

これほど文章にパワーが有るのか。

そんな事を感じ取れる事が出来た。

著者の本は何冊か読んでいる。

藤田晋と共著
「憂鬱でなければ、仕事じゃない」

松浦勝人との共著
「危険な二人」

林真理子との共著
「過剰な二人」

など。

その他、著者は出版会の異端者ということもあり、いろいろな本に登場する大物です。

この本で
「誰にでも読むことを強くおすすめしている本を一冊挙げておく」

と言って紹介している、

恩田陸の「蜜蜂と遠雷」

読了済みですが素晴らしいです。笑

これほど、文章で音楽が伝わるものなのか。

そんな感動をもらう事ができました。

「蜜蜂と遠雷」の最後に解説として編集者の方が書いています。

初版の発行部数決める会議の時、

原価表の利益欄は−1000万。

見城社長からクビになるのでは無いかとビクビクして会議に臨んだエピソードを紹介していました。笑

何冊目かなので、知っているエピソードは多数ありましたが、基本的には「読書論」の本です。

本を読めば、自分の人生が生ぬるく感じるほど、

過酷な環境で戦う登場人物に出会える。

その中で我が身を振り返り、きちんと、

自己検証

自己嫌悪

自己否定

を繰り返す事が出来る。

読書を通じ、情けない自分に向き合ってこそ、

現実世界で戦う自己を確立できるのだと言う。

テクノロジーが発達した現代でも、

本と言うローテクなものの価値は失われていない。

困難を突破する答えは、スマートフォンで検索すると出て来ると思っているのは錯覚。

手軽に情報が取れるようになっただけなおさら、

意識して読書の時間を捻出すべきだと言う。

大変勉強になりました。笑